ジョンレノン
どうも、僕です。
最近、友人に話してるのが"僕はジョンレノンだ"ということ。
なぜなら心の底から"Love and Peace"を信じているから。
こんなに"Love and Peace"を信じていて、僕がジョンレノンでない訳がない。
だから僕はジョンレノンなのだ。
ある日もまた、僕は友人に"僕はジョンレノンだ"という話をした。
理由を話すと、すぐに納得し"確かに君はジョンレノンだ"と言ってくれた。
でもそのすぐ後に"であれば僕もジョンレノンだ"と言うのだ。
この世にジョンレノンは二人もいない。
どちらかが偽物のジョンレノンであるのは明らかだった。
しかし僕が偽物であるなんてことは、どうしても信じられなかった。
なぜなら心の底から"Love and Peace"を信じているから。
だが困ったことに彼もまた、心の底から"Love and Peace"を信じていると言うのだ。
熱心に話を続けていると、驚いたことに彼の言葉に嘘偽りはなく。
彼もまたジョンレノンだったのだ。
この世にジョンレノンが二人存在するという謎。
いや、むしろこんな身近にもう一人のジョンレノンが存在するのであれば、もっと多くのジョンレノンが存在していると考えるのが自然だ。
僕は、瞬く間に不安にかられた。
僕の"Love and Peace"は、真の"Love and Peace"ではないのかもしれない。
なぜこんなことが起きてしまったのか。
無い頭をフル回転させ、僕は一つの答えにたどり着いた。
これは時代背景の違いが起こした錯覚だったのだ。
ジョンレンの時代に叫んだ"Love and Peace"と、平和な日本で暮らし戦争を知らない僕の"Love and Peace"。
言葉は同じでも、言葉の持つ力が違っていたのだ。
現在の平和な日本では、心の底から"Love and Peace"を信じている人が沢山いるのだ。
さしずめ国民総ジョンレノン時代とでも言うべき状況なのだろう。
僕はジョンレノンではなかった。
ただ僕は、僕だけの"Love and Peace"を信じて生きていこうと思う。